痴漢(2)
- 2019/10/03
- 11:35
頭の中は一気に血が巡り、接触する部分からの僅かな情報を探る。最初は傘の柄かとも思ったが、尻に押し付けられる度に僅かに膨らむ動きを感じる。電車の揺れに合わせてグリグリと押し付けられる度、本当にそうなのか確かめたくなった。身動きの取れない中、少しだけ尻に力を入れ、自らも強く押し付けてみた。すると、尻の弾力に僅かに、そしてリズム良く、ビクンビクンと応える。疑惑は確信に変わった、やはりそうだ。朝とは言え、...
痴漢(1)
- 2019/10/03
- 11:35
久しぶりに乗った満員電車で、あろうことか股間が反応する。完全に身動きの取れない中、周りの男たちと身体が密着する空間。朝とは言え、溜まり切った欲望を掻き立てるには充分過ぎる位の男の匂いだった。頭の中と言えば、そんな匂いや体温から気を紛らわそうと、違うことへと意識を向ける。しかし、電車が揺れる度にうごめく男たちの身体に、意識が集まるのも無理はなかった。目の前にいる男性は真後ろを向いていて顔は見えない。...