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痴漢(6)

どうしようか…。
1人葛藤する最中、後ろにいた男性は改札とは違う方向へと歩いて行った。

ホームの端でタバコでも吸うのだろうか、そう思いながら自然と後を追っていた。
やがて男性の歩く先に、トイレの看板が見えた。

…つまりは、イったのか?
そう思いながら、後を追うと、案の定、トイレへと入った。

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トイレに入ると、鏡の前で勃起した股間に目をやる、シミている様子はない。
取り敢えず、拭き取ろう、そう思うと、トイレへと誰かが入って来る気配がした。
膨らんだ股間を見られてもいけないので、不審がられない様にすぐに個室へと向かう。

始業時間までは何だかんだで、まだ余裕がある。
いつものコーヒータイムをやめれば、決して焦る時間でもない。

そう思いつつ、個室のドアを開けた。

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後ろにいた男性は個室へ洗面所前から個室へと向かおうとしていた。
声を掛けるかと一瞬考えたか、個室へと入ろうとする姿に身体が勝手に動いた。

個室へと入ろうとする彼を押しやり、そのまま個室内へ一緒に入る。
ドアを閉めると同時にカギを閉めた。

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バタン、ガチャ。
突然、何が起こったか解らなかった。
誰かに押されたかと思ったら、ドアの閉まる音とカギの掛けられた音。

何事かと振り返ると、そこには、先程の前方の男性がいた。

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