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ランニング(1)

毎週日曜日の朝は、公園でジョギングと決めている。
今日も走り終え、ストレッチをしていると、聞きなれた声がする。

「おはようございます」
ジョグ仲間と呼ぶ程、親しい訳では無いが、最近親しくなった。
似た時間に走り終える様で、ストレッチをしていると声を掛けられたのが最初。
それ以来、走り終えると共に過ごすことも1つのながれになった。

「背中、押しましょうか?」
「あぁ、お願いします」
足を延ばして座り、後ろから背中を押して貰う。
グーっと筋が伸び、気持ちがいい。
「気持ちいいですか?」
そう言いながら、彼が太ももの裏側に手をやる。
「気持ちいいですよ」
このやりとりも変わらない。
周りからはどう見えているのだろうか。

両ももに手をやるため、背中は彼の胸が強く当てられ、グググっと押される。
耳元で囁かれる、気持ちいい?、との言葉にいつも股間が反応しそうになる。
理性で押さえつつも、期待に胸膨らむこの時間が好きだ。

そんな至福の時間を過ごし、解散する。
そして帰るとシャワーを浴び、先程の体温を思い出しながら1発ヌく。
そこまでが、日曜の朝の日課となっていた。

お陰で、休日の朝から走りに行くことが苦ではない。
互いの素性は知らないながらも、こんなやりとりに幸せを感じていた。

しかし、今日は少し違った。

「良かったら、ウチ来ませんか、マッサージしますよ」
その言葉に、胸が高鳴る。
どこまで期待して良いのだろうか。
「ありがとう、でもさすがにこれだけ汗を掻いていると」
「いいですよ、シャワー浴びて貰って良いですし、じゃあ行きましょう」

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