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医者と患者(6)

あまりに動揺しすぎて、こんなになっていることを忘れていた。
医者の手は、ぎゅっと握ったかと思うと、立てた親指で裏筋の先を撫でた。
どぴゅっと音が出そうな位に、先走りが飛び出す。

「あぁ…」
思わず声が漏れる。

「原因、心当たりありますよね。
 何、挿れたんですか?」
ニヤリと笑いながら、親指で先をこねくり回す。

「いや…その…」
モゴモゴと答えながらも、全て見透かされていることに観念し、口を開いた。

「おもちゃを…挿れました…」
言ったと同時に、恥ずかしさが一気に込み上げて来る。

「おもちゃ…またどんな?」
ニヤニヤとした表情で聞き返す。

性の…カタチをした…」
素直に答え出す。

「ですよね。
 触診した時に、変なところに傷跡があったんで、すぐに分かりましたよ。
 何もつけずに、そのまま挿れたんでしょう?」
「はい…、ローションが無くて…」
「いつもしてるんですか?」
「おもちゃを買ってから、ずっと毎日…」
「そうなんですね。
 でも、そのままはさすがにダメですよ」

握っていた肉竿をぎゅっと握ると、先からまた、どぷっと漏れ出す。
それを手の平で全体に塗り拡げる。
クチャクチャと音を立て、指の吸い付きが格段に上がる。

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