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オークション(2)

「普段良く使うんですか?」
恥ずかしげもなくこんな質問をされるとは思っていなくて戸惑いが隠せなかった。
「え…いやぁ…初めてですね…」
周りの人との距離を気にしつつも、当たり障りのない言葉だけで返事をする。
「そうなんですね、まぁ普通に気持ちいいですよ、いつもはどうされてるんですか?」
「まぁ、普通に手で…」
「動画とか見て?」
「…そうですね」
自分が奥手過ぎるのかと感じる程、なんてことない話題の様に質問された。
「家がすぐそこなんですよ、5分くらい、さすがに誰かに見られちゃ困るし行きましょう」
そう言うと、歩くペースを変えずに彼の先導で家までついていった。

マンションのエレベーターを降り、玄関へと入る。
「さ、どうぞ」
小綺麗に整頓された部屋に通され、ソファに座る。
「失礼します」
L字型のソファに腰を掛けると、彼は隣の椅子に座った。

「で、これが落札して貰った商品」
そう言うと、先程の鞄から段ボールを取り出し、中に手をやった。
ラッピングされた箱が出され、手渡される。
「実は、間違って購入しちゃったんだよね、同じ物持ってるのに」
そう笑いながら立ち上がると、テレビ台の引き出しから、同じサイズの箱を取り出した。
「商品クリックする時に間違えたみたい」
そう言うと、箱を開け、中からオナホを取り出した。
画像で見た物と同じ商品で、筒の先が口の形状になっている。
「これはこれで好きなんだよね、気持ちいいし」
そう言いながら、オナホの唇を親指でなぞり、こちらを見た後、商品へと視線を移した。
「あ、中身確認して」

促されるまま、手に持った包みのテープを剥がし、中からパッケージを取り出す。
そして中から、まだ使われていないオナホを取り出した。
「ね、新品でしょ、どう?」
どうと促されても何と言えばいいのか、言葉に窮していると、また質問が投げられた。
「ほら、この口元、いやらしくない?」
そう言うと、親指を唇に這わせ、唇の間を割って入らせると、そのまま少し出し入れした。

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