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マッサージ(1)

1日中座りっぱなしの事務職のせいか、首や肩、腰のコリがどうしようもなくなっていた。
昔は休日ともなると出掛けては身体を動かすことも多かったが、最近は全く。
今の役職に就いてからは、休日に出掛けることも、まず無くなった。

そんなこともあり、やってきた整体院。
こじんまりとしたビルの3階ということもあるせいか、少し寂れた印象は拭えなかった。
入ると、年配の小柄な整体師が1人、どうやら1人で切り盛りしている様子。
整体師は歳の割には肌つやも良く、老いを感じさせない風貌だった。

症状を聞かれ、いざ施術をと、その矢先、服を脱がれる様に言われる。
随分と楽な恰好をして来たつもりだったが、施術に支障が出やすいそう。
施術着もあるとのことだったが、下着のまま受けることにした。
施術台に乗り、症状を伝えると、手慣れた様子で身体の状況を把握していく。
滑らかな手の動きに、それだけで癒される。

やがて力の込められた箇所はコリも取れ、軽くなったことが実感出来る程だった。
ほどなく、上半身への施術が終わり、下半身へと移される。
先程の施術で血流が良くなったのだろう、上半身に熱さを感じた。

腰に当てられた親指に力がこもる度に、声が出そうになるが眠気も襲う。
下着越しに触れていた指が、スっと下着の中へと移動し、丹念に撫でまわる。
やがて、腰から尻へと移り、気持ち良く癒される中、眠りへと誘われた。
「下着…」
突如掛けられた整体師の声に眠気を払い、聞き直した。
「下着、脱げますか?」
施術に支障があるのならと履いていたボクサーパンツを脱いだ。
そのまま仰向けになる様に言われ、腰にタオルが置かれる。

今度は、足先からスネ、太腿へと親指が這う。
次第にまた睡魔に襲われ、うつらうつらした中、施術が進む。

途中、寝てしまっていたのだろう、今は太腿の内側を付け根に向かって指が這っていた。
眠りの中でリラックスしていたためか、股間に熱が集まっているのが分かる。
グっと堪えながらも、徐々にほぐされていく内腿の熱が次第に一点に集中しだした。

はぁ、気持ちいい、こんなことならもっと早くに来ておくべきだった。

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