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医者と患者(2)

「少し冷たいですよ」
そう言うと、触れていた先生の指先が急に冷たくなった。
手袋越しだった指先に、ジェル状の液体が塗られているのが分かる。

「ぁっ」
見えないためか、感じてしまい、思わず声が漏れる。

「大丈夫ですか?」
「はい、すいません、びっくりして」
「すみません、突然過ぎましたね。
 では、指を入れていきますので、痛いところがあればおっしゃってください」
淡々とした声に少し温もりが感じられたかと思うと、冷たい指が中に入ってきた。

「どうですか、痛かったら言ってくださいね」
ゆっくりと挿れられた指が、中を丁寧に這っていく。

後ろで行われていることが見えないからこそ、集中した意識に敏感さが増す。
目を閉じ、声は出すまいと集中しているが、自分でも締まっているのが分かる。

「力、抜いてくださいね、痛かったですか?」
「いえ、大丈夫で…んん」
声を出した途端、一気に快感が込み上げて来た。

「ここ、痛かったですか?」
「いえ…」
また擦られたものの、言葉少なげに返し、ただ耐える。

すぼまった尻穴は挿れられた指にまとわりついている。
それどころか、それに呼応する様に、前もガチガチになっている。
出来ることならこのまま激しくされたいが、ここは病院、相手は医者
ただただ、じっと我慢した。

やがて抜かれた指が、もう一度入る頃には、違う冷たさを感じたが、それもすぐ終わる。

「はい、大丈夫ですよ、服着てください」
それはそれで快楽だった時間は、突然終わった。












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