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職質(5)


そして近くにあった建物へと移動し、説明を余儀なくされた。
ゲイであること、発展公園であること、そこでアナニーしていたこと。
掲示板で相手を探していたこと等には触れず、ただディルドの使用目的だけ説いた。

「んー、解らないでは無いですが、いまいち信ぴょう性に欠ける説明ですね」
警察官はディルドを見て、そう呟いた。
「先程も申し上げましたが、最近、痴漢が多発しているんですよ」
「はい…」
「で、これ、使用した形跡がありますよね」
「はい…」
「事と次第によっては、大変なことかもしれない訳です」
「はい…」
要するに、今レイプした帰り、との話を暗に伝えられ、焦りが止まらない。
「ご自身に使用されたと仰いますが、その言葉だけで信用するというのは…」
「…そうですよね」
「ご説明いただいた内容を信用したいのですが…」
そう言いつつも、半信半疑であることは誰の目にも明白だった。

「これ、先程も使われたんですよね?」
「はい…」
「どうやって使われたんですか?」
「え…えっと…その…アナルに…」
「あ…口とかではなくて…」
「最初は口で咥えたりもしますが、基本は…」
警察官はジーっとこちらを見て、一言。
「それ、見せて貰えますか?」

まさかの発言に、頭の中は処理しきれずにいた。
「そういう方がいらっしゃるのは存じてますが、あなたがそうかは解らないですし」
右から左へと流れゆく警察官の言葉。
「実際にお見せいただいたら、さすがに疑い様も無い訳ですし」
凛とした佇まい、凛とした口調が変わることなく、警察官が続ける。

「いかがでしょう?」

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